おはようございます。
MFIの仲宗根です。
さて今日は、「新しい就労支援の形をどう実現するか?」と言うテーマでお話しさせていただきたいと思います。
「支援される側」から「価値を生む側」へ。新しい就労支援の形とは?
就労支援は”助けること”ではない
「就労支援がなくなると困る人が増える」
これは事実です。札幌市の障がい者協働事業の廃止問題でも、多くの人が不安を抱えています。
でも、僕たちが本当に目指すべきは「なくなったら困る支援」ではなく、「なくなるはずがない仕組み」だと思うんです。
どういうことか?
例えば、今あなたの目の前に「美味しいパン屋さん」があったとします。
そのパン屋さんがなくなったら、街の人はこう思うでしょう。
「ここのパン、美味しかったのになくなるのは困る!」
これは、「価値があったから」ですよね。
逆に、「なくなっても困らない」というのは、「価値を感じられていないから」です。
つまり、就労支援も「助けるための場」ではなく、「価値を生み出す場」にしなければならない。
そうすれば、「支援のための支援」ではなく、ちゃんと”仕事”として成り立つんです。
具体的にどうやるのか?
じゃあ、「支援」から「価値を生む仕組み」に変えるために何をするのか?
僕たちは、その答えを「シェア型就労支援」に見出しました。
これは、「不慣れな珈琲屋さん」を通じて得た確信でもあります。
ポイントは3つ。
① 人と価値をシェアする場を作る
「働くことができる人」と「働く場が必要な人」。
今までの就労支援は、「支援を受ける人」のためだけに作られていました。
でも、それでは「支援が続くための仕組み」が生まれにくい。
だから、「シェア」という発想を取り入れます。
例えば、カフェを開くなら、一般のバリスタと就労支援で働く人が一緒に運営する。
お客さんは「支援の場」だから来るのではなく、「このカフェの空間が好きだから来る」。
つまり、支援を受ける人だけで完結するのではなく、「一般の仕事とつなげる」ことが重要なんです。
② 支援ではなく”共創”の仕組みを作る
「支援」はどうしても「してあげる・してもらう」の関係になりがち。
でも、ここを「一緒に作る」に変えたらどうなるか?
例えば、「支援を受ける人」ではなく、「このカフェを一緒に育てる仲間」として参加する。
西野亮廣さんの「えんとつ町のプペル」も、映画制作の資金をクラウドファンディングで集めましたよね。
それは、「支援してほしいからお金をください」ではなく、「この作品を一緒に作りませんか?」という呼びかけだった。
就労支援も同じです。
「助けてください」ではなく、「一緒に作りませんか?」という発信に変える。
そうすれば、人は「支援する側・される側」ではなく、「共創する仲間」になれる。
③ 「応援したくなる物語」を届ける
「人はストーリーに共感する生き物」です。
たとえば、「この店は障がい者支援のために作られました」と言われても、正直それだけでは行く理由にはなりません。
でも、
「この店には、かつて不登校だった子が、今は店長として頑張っている」
「ここでは、社会になじめなかった人が、自信を持てる場所を見つけた」
そんな物語があったら、応援したくなりませんか?
西野亮廣さんが「えんとつ町のプペル」の制作秘話を発信し続けたように、
僕たちも「シェア型就労支援」に関わる人たちの物語を届けていきたい。
そうすることで、「応援したい!」と思ってくれる人が増える。
大阪から新しい就労支援の未来を作る
札幌のニュースを見て、「就労支援の未来は厳しい」と感じた人もいるかもしれません。
でも、僕は逆に「今こそ新しい未来を作るチャンスだ」と思っています。
このまま「支援される場」を増やしても、いずれどこかで限界が来る。
だから、「価値を生み、シェアし続ける場」を作らなければならない。
同じやるなら僕たちは、それを実現したい。
そして、それを全国に広げることで、「就労支援は”支援”ではなく”価値の提供”だ」と証明したい。
その為のチャレンジを僕たちは、率先してやっていかなくちゃいけないなぁ。と思います。
以上、現場からでした。