ども、MFIの仲宗根です。
さて、今日はですね。
みんなで考えて行った方がいいよね。という話です。
札幌市の障がい者協働事業の廃止
少し前の記事にも書きましたが、札幌市は就労支援事業を2027年度末で廃止する。というショッキングなニュースを目にしたわけです。
「またひとつ、就労支援の事業所が閉鎖…」
これにより、障害者の人達の生活が難しくなる状況になってしまいました。(この問題は、北海道だけではない。)
でね、ちょっと耳の痛い話をします。
就労支援B型事業所がどんどん潰れていってるのって、たまたまじゃないんですよ。風邪じゃなくて、慢性病です。つまり“仕組み”の問題。で、その仕組みが時代に合ってない。
今日は、ここにメス入れていきます。
“「善意」だけじゃ、もう回らない”
まず前提として、就労支援事業所って“社会貢献度が高い仕事”だと思うじゃないですか。
「困ってる人を助けている!」「地域に貢献してる!」って。
うん、正しい。
ただね、その「正しさ」って、お金を生まないんですよ。
冷たいこと言うようだけど、“正しい”と“続けられる”は別。
たとえば、テレビ局が「この番組は正しい」と思ってても、スポンサーが降りたら終わりですよね? それと同じで、就労支援事業所も“誰かが支え続ける”仕組みがないと、すぐ倒れます。
で、今はその「支え」が足りてない。
「支援」という名の“スポンサー構造”を理解してるか?
テレビ番組が続く理由って、スポンサーが広告費を出してるから。
つまり、スポンサーが「この番組に価値がある」と思ってるから、お金を出す。
じゃあ、就労支援事業所のスポンサーって誰?
国?自治体?…それだけじゃもう回らない。
必要なのは、“共感してお金を出す人”
そしてその人たちに「応援したい」と思わせるには、単に「いいことしてます!」じゃなく、「ワクワクする未来がある」「この事業所があると社会が変わる」っていう物語が必要なんです。
「売上1億の会社を100社作れ」
僕の知り合いのコンサルの先生が面白いこと言ってて、
「100億の売上を出す会社を1社作るより、1億の会社を100社作る方が社会は豊かになる」って。
これ、めちゃくちゃ本質で。
地方のB型事業所だって、年間1億円くらい売上を立てて、半分をスタッフと利用者に回して、残りを地域や支援に再投資する。そんな事業所が100社できたら、地域も社会もめっちゃ回る。
逆に、1つの大手が頑張っても、何かあったら一発KOで終わり。
だから、分散型の「小さくて強い事業所」をいっぱい作る方が、未来に強い。
「病気」じゃなく「命」を支えてること、気づいてる?
就労支援って、「精神疾患の人を支援する場所」って思われがちだけど、それだけじゃない。
本質は、「人の命を支える場所」。
“働く場所がない”って、“食べるものがない”ってことなんですよ。つまり、生きるチャンスが失われるってこと。
なのに、支援のフォーカスが“病気”になってる。
違うんだよ。
支援って、「この人の人生が、もう一度回り始めるには何が必要か?」を考えること。
そのためには、作業じゃなく、“物語”が必要なんです。
解決策は、「事業所をエンタメ化すること」
ここで僕なりの提案。
事業所を、“物語の舞台”にしちゃいましょう。
・SNSで、利用者さんのチャレンジや成長を発信する
・地域の人が「応援したい」と思えるようにストーリー設計をする
・売ってる商品やサービスに“意味”を込めて販売する
ただの作業所じゃなく、「こんな物語が動いてるんです」って言える場所にするんです。
僕らは「感情」で動く生き物だから、“いいことしてます!”だけじゃ財布は開かない。
これからの福祉は、“エンタメと経済”の真ん中にある
福祉は、「支援」じゃなく「共創」に進化するべき。
支援する側・される側じゃなく、「一緒に未来をつくる仲間」になる。
そして、そこにはお金の循環が必要。
共感→応援→資金→継続→成果→さらに共感…みたいな好循環。
その最初のきっかけになるのが、「物語」であり、「エンタメ」なんです。
就労支援の現場は、今、しんどい。
でも、それは「仕組みを変えるタイミングが来た」ってことだと思ってます。
人が“生きててよかった”と思える場所をつくるには、綺麗事じゃ足りない。
だから、ちゃんと“続く支援”を一緒につくっていきましょう。
と言うわけで、今日は潰れる事業所を嘆くんじゃなくて、「潰れない事業所のつくり方」をみんなで考える時代が来たよ、って話でした。